いつもPSPを持ちながら列の先頭に並ぶ。そして、乗り込んだあとは、太陽が当たらない席に座って、ずーーーっとゲームをして、んで、横浜で降りていく。
オイラはその兄ちゃんのことを「横浜ゲーマー野郎」と呼ぶことにした。
列の先頭に立つといったが、彼の特徴は、その立ち位置が、右なのか、左なのか、わからない位置なのだ。最後になってわかったのは、彼は、ドアが開く位置に立っていたいということだ。つまり両側に開いて行く、その分かれ目の位置に立っていたいのだ。なぜなら、いち早く車内に入ることができるから。
東海道線の待ち行列は、普通、2列の整列乗車になっている。彼が真ん中に立っているので、彼の次に並ぶ人が、右側に並ぶか、左側に並ぶかで列のでき方がマチマチになる。しかし、彼はそんなことにはお構いなし。次の人が、彼の右側に並んでも、左側に並んでも、かれは一番先に車内に乗り込む。その曖昧な位置は彼の故意によるものなのだ。
ある日のこと、横浜ゲーマー野郎の声を聞くことができた。仕事の関係でトラブルがあったらしく、朝っぱらから、ホームでワーーワーー電話しているのだ。
「あ、はいはいはい。はーーい、そうです。うん、うん、うん、そうです。それでお願いしまーース。え?いやいやいやいや、違います。そのサーバーじゃなくてぇ、、」
とかやっている。相変わらず、列の先頭で、右なのか、左なのか、曖昧な位置で。
そのうち、電車が来て、乗り込むのかなぁ、と思っていたら、やっぱり、トラブルはまだ続いているようで、横浜ゲーマー野郎は電車に乗り込むことはできなかった。
そして、電車が止まり、ドアが開いたのだが、横浜ゲーマー野郎は電話に夢中。立ち位置がドアの真ん中だったので、降りてくる怖ーーい兄ちゃんに「どけ、おらぁぁぁぁ。」みたいなこと言われて、どーーーーんって突き飛ばされてました。かわいそうな横浜ゲーマー野郎のハナシでした。
ちゃんちゃん。
0 件のコメント:
コメントを投稿