2011年4月9日土曜日

睡眠の科学 (ブルーバックス) [新書] 櫻井 武 (著) 、を読んでみた


ブルーバックスを久しぶりに手にとってみた。少し字が小さいねぇ。
この本は、「睡眠」を第一人者が解明してくれている。眠りってわからないことだらけ。眠る理由さえ、実は定かではないらしい。睡眠は謎に包まれているのだ。


著者は「オレキシン」っていう物質が、睡眠に重要な役割をはたすことを初めて発見したひと。非常に明快な文章です。頭いいんだろうって思う。んで、柳沢正史テキサス大教授の後輩なんだって。柳沢教授とは、山中伸弥京大教授(iPS)と並んでノーベル医学生理学賞に最も近い日本人研究者と言われている。その弟子ってことだね。
眠りには大きく3つって、わかる。1)リズムで眠る。(概日リズム・セロトニン/メラトニン系・体内時計)、2)疲れて眠る。(睡眠負債)、3)腹一杯で眠る。
 この3番目の眠りに大いに関係する脳内ペプチド・オレキシンの発見(1998年)で世界的に有名なのが、ちょしゃ。桜井先生だ。オレキシンの発見は、睡眠学の世界でもドンデンガラリの大発見。オレキシンとナルコレプシーという奇病との関連が面白い。

とにかくこの本のキーワードは、「オレキシン」。オイラ初めて知ったなぁ。
その物質が明かした「覚醒」の意味とはなにか。すごく読み応えありすぎて、酔っ払った帰りの電車では少し重たかった。


最後には、レム睡眠とノンレム睡眠の関係にも触れていて、とにかく内容充実。


おすすめ度は5点中、3.8点。さすがブルーバックス。かなりの強者でした。

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